---たんぽぽ---
44番大寶寺へ向かう峠道で,畑仕事のお父さんと小さな二人の姉妹に「こんにちは」と挨拶を交わした。
しばらく行くと「お遍路さーん」と,さっきの姉妹が走ってきた。
「これっ」と言って差し出した手に,たんぽぽが・・・。
しゃがんで「ありがとう」と受け取ると,恥ずかしそうに反転して全速力で行ってしまった。
だいぶ走ってから,こちらを振り返る。話をしたかったけれど。
この至福のひと時を残したいとカメラを出して二人を撮った。まぶしいたんぽぽの茎から伝わってくるやさしさが胸にしみて,私の宝物になった。
お父さんがあの姉妹に,なんて声をかけたんだろう。戻ってきたふたりがお父さんに,なんて言うのだろう。とても大事な豊かさを教えてくれた。
(平成21年1月1日発行 第298号 情報紙「へんろ」引用)
四国八十八ヶ所遍路をしていると,慌ただしい日常生活の中では,見え難くなっている大切なものに気付かされます!
これも,ご利益の一つですよネo(^-^)o