2008-03-31(Mon)
弘法大師は延暦二十三年(804)に出家得度,遣唐留学僧として唐に渡り,長安城に到着した。
翌年,長安の青龍寺東塔院の恵果和尚に師事し,真言の秘宝を授けられる。
その恩に報いるために日本に寺院建立を発願。「寺院建立の霊地に留まり給え」と念じ,独鈷杵を明州の浜より投じ,帰国の途に就いた。
独鈷は紫雲に包まれて東方へ飛翔し,三鈷は高野山,五鈷は京都東寺,独鈷は四国に届いたと伝えられる。
帰国した大師が四国を巡錫中,紫雲に導かれて現在の奥の院がある山の老松に独鈷杵を見つけられた。このことを嵯峨天皇に奏聞し一寺を建て,山号を独鈷山と号した。
寺号は恩師をしのんで青龍寺と名付け,四国三十六番札所に定められた。
本堂や薬師堂など伽藍の配置も唐の青龍寺を模し,納経所横には恵果阿闍梨を祀った恵果堂もある。
(平成20年3月1日発行 第288号 情報紙「へんろ」引用)
私も何度かお参りした奥の院・不動堂は,国民宿舎 土佐のすぐ上にあるのですが,お参りの仕方がちょっと変わっているので,紹介しておきます(^O^)
お堂前の鳥居をくぐったら,土足厳禁なので,まず,靴を脱いで素足になり,お参りします(素足はどうも・・・と言う方は,備え付けのスリッパに履き替えて下さい)。
お参りが終わったら,ご本尊にお尻を向けない様に,そのまま後ろ向きで鳥居まで戻ります。
また,国民宿舎 土佐から不動堂へは,自然一杯の参道を数百メートル歩くのですが,四国八十八ヶ所札所の奥の院は,こう言う自然に囲まれた場所が多く,私も静かで鳥の囀ずりが聞こえる雰囲気が好きなので,よく,あちらこちらの奥の院へお参りしています。
36番札所 青龍寺にお参りされた方は,不動堂へも立ち寄られては,いかがでしょうか(^_^)v
なお,不動堂横の草むらは,崖になっていて,危険なので注意して下さいネ!!
2008-03-30(Sun)
よく「お経は耳で読む」と言われますが,これは,目で経本の文字を読んだだけでは,昨日【
読経の礼儀作法について!】で説明しました内容が,感覚的に分からないからです。
また,一度,身体で覚えてしまった読経は,後々,修正が難しくなります。
そこで,今回は,個人でもできる読経の練習方法を,ちょっと説明しておきます。
まず,市販されている真言宗用読経のCDかカセットテープを毎日寝る前に,2〜3回聞く様にしましょう。
1週間程すると,身体がお経を覚えてきますので,後は実際に経本を手にし,CDやカセットテープの読経に合わせて声を出す練習をすれば,頭と身体の両方で違和感なく覚えられると思います。
なお,カセットテープよりCDの方が,四国八十八ヶ所用にお経の順番を変更できるので,よりベターだと思います。
興味のある方は,試してみて下さいネ!
2008-03-29(Sat)
読経にも礼儀作法があるのですが,分からない方も多いと思いますので,今回は,読経について説明しておきますネ(^◇^)┛
まず,お経を読む時は心を落ち着けてから,必ず経本を手にして読みます。
また,他のお参りの方の妨げにならない様に,正面を避けて,左右どちかに寄ります。
「大き過ぎず小さ過ぎず,速からず遅からず,低からず高からず」
ご一緒に読経されている方に合わせながら,淡々と唱えるのが,正式な礼儀作法です。
以下に,四国八十八ヶ所公認先達さんが,通常,四国八十八ヶ所霊場で読経している順序を記載しておきますので,参考にされて下さい。
▼読経の順序
々臂故蘿(がっしょう らいはい) 1返
∧納経祈願文(ほうのうきょう きがんもん) 1返
3経偈(かいぎょうげ) 1返
へ魏文(さんげもん) 1返
セ圧(さんき) 3返
三竟(さんきょう) 3返
Ы汁渦(じゅうぜんかい) 3返
発菩提心真言(ほつぼだいしん しんごん) 3返
三摩耶戒真言(さんまやかい しんごん) 3返
般若心経(はんにゃしんぎょう) 1返
ご本尊真言(ごほんぞん しんごん) 3返
光明真言(こうみょう しんごん) 3返
大師御宝号(だいし ごほうごう) 3返
回向文(えこうもん) 1返
※ご本尊真言は,本堂でのみ読経します。
※∧納経祈願文は,本堂でのみ読経されている場合もあります。
※3返は,7返読経されている場合もあります。
最初は,ちょっと難しいかも分かりませんが,何回かお参りをすれば,慣れてくると思いますので,焦らずゆっくりと覚えて下さいネ(^_^)v
2008-03-28(Fri)
今回は,四国八十八ヶ所霊場での礼儀作法を,簡単に説明しておきます(^◇^)┛
▼お参りの礼儀作法
〇殻腓篆硫μ腓飽賣蕕靴洞内に入る。
⊃絏阿納蠅鮴う。
鐘楼で鐘を撞く。
に榮欧稜嫉ト△,納札,写経を納める。
ヂ海い,ローソク,線香,賽銭を上げる。
合掌し,心静かに読経する。
大師堂へ行き,本堂と同様に参拝する。
納経所で納経帳,納経掛軸,納経白衣などに,ご宝印を頂く。
山門や仁王門に一礼して境内から出る。
※鐘は,自由に撞けるところのみ撞くこと。
※参拝後に,鐘を撞くのは「戻り鐘」といって縁起がよくない。
以上,参考にされて下さい!
2008-03-27(Thu)
今回は,昨日書き込んだ【
真言って何?】にとても関係している梵字について,説明しておきますネ!
梵天が作ったとされる梵語(サンスクリット語)の文字を梵字と言い,4〜5世紀頃のインドで一般的に使用されていました。
日本最古のものは,飛鳥時代に小野の妹子が日本に伝えたもので,今も奈良の法隆寺に残っています。
また,日本に体系的な梵字悉曇学(ぼんじ しったんがく)を紹介したのは,お大師さんで,真言宗で長い間研究されていましたが,鎌倉時代に衰退し,江戸時代になって真言宗の浄厳さんが著した梵字研究書の悉曇三密鈔(しったん さんみつしょう)が発行され,再び復興されました。
最近では,梵字を「アート」や「ビジュアル」として,楽しんでいる方も増えています。
遍路塾でも,今,新企画を考えていますので,楽しみに待ってて下さいネV(^-^)V
2008-03-26(Wed)
お大師さんが開いた真言宗の名前の由来にもなっている真言について,分からない方も多いと思いますので,今回は,この真言について説明しておきますネ!
古代インド語のサンスクリット語を翻訳せずに,そのまま音写したものが真言です。
元々は,人間の言葉では,この世の真実をすべて表現できないのに対し,真実をすべて表現できる仏様の言葉という意味でした。
それが,仏教がだんだん発展していくうちに仏様に唱える祈りの言葉に用いられる様になりました。
インドのバラモン教(現在のヒンドゥー教)では,代表的な神として信仰されている梵天が作った梵語(サンスクリット語)を唱えれば,成仏も可能とされている様です。
※梵天=お釈迦さんが菩提樹の下で悟りを開いた時に,人々に教えを説く様に説得した梵天勧請(ぼんてんかんじょう)は,あまりにも有名ですネ!
現在では,真言も陀羅尼(だらに)も区別なく使われていますが,一般的に長いものを陀羅尼,短いものを真言と言います。
お大師さんも823年東寺(教王護国寺)を嵯峨天皇から下賜された時に,真言宗(別称:真言陀羅尼宗)と名付けて,立教開宗の根本道場とされたのも真言の持つ音のエネルギーを実感されていたからなんでしょうネ!
そう言う意味からすると,真言や陀羅尼は,陀羅尼辞典などで直訳せずに,そのまま,ただひたすら読経するのが一番の様ですネ!
2008-03-25(Tue)
気象庁さんから,高知県に続いて,徳島県,香川県,愛媛県でも,桜の開花が発表されましたo(^-^)o
暖かい日が,続いていたので,前年より4日程早くなった様です!
どうやら,桜の見頃は,4月初めになりそうですネ。
参考にされて下さい(^◇^)┛
2008-03-24(Mon)
愛南町に位置する伊予国・菩提の道場,打ち始めの寺。四国八十八ヶ所第1番札所霊山寺より一番遠く「四国霊場の裏関所」とも呼ばれる名刹。寺は大同二年(807),平城天皇の勅願所として弘法大師が開創した。
本尊の薬師如来,脇仏の阿弥陀如来,十一面観世音菩薩像三躰は,大師が一本の霊木を彫造し安置したという。
その後,平城天皇は勅額「平城山」を下賜し,それが山号となる。次の嵯峨天皇と共に行幸し,一切経と大般若経を収め,毎年勅使を送り護摩祈祷を行なった。
かつてこの地域は比叡山延暦寺の門跡寺院,青蓮院の荘園であったことから,御荘と呼ばれている。
(平成20年3月1日発行 第288号 情報紙「へんろ」引用)
40番札所 観自在寺と言えば,舟形の宝版(ふながたのほうはん)が,有名ですよネ(^O^)
これは,お大師さんが,ご本尊を彫造された霊木の残りに,病気平癒や厄除け諸難消除の誓願をたてて,南無阿弥陀仏の名号を刻み,その版木を,木綿の布に刷り写したお守りです。
この舟形の宝版の使い方は,宝版が押された木綿を,三つ折りにたたみ,更に布で巻いて体の悪い部分にあて「南無大師遍照金剛」を7回唱えます。
また,悪い部分が上半身の場合は,枕カバーの中に入れ,下半身の場合は,腹巻きの中に入れて,常に身に付けた方が良い様です。
興味のある方は,ちょっと試してみて下さいネV(^-^)V
2008-03-22(Sat)
初めて四国八十八ヶ所遍路をされる方にとって,分かり難い遍路用語も多いと思いますので,簡単に説明しておきます(^◇^)┛
▼四国霊場はなぜ八十八ヶ所?
阿含経に,悟りを開くため,八十八煩悩の消滅が説かれていることに由来。他にも諸説がある。
33仏と55仏を合わせたものとする説。
インド根本8塔の10倍に8塔を加えた説。
「米」の字を分解したとする説。
熊野の99王子大辺地になぞらえて,四国辺地が八十八の数になったとする説などがある。
いずれにしても,四国八十八ヶ所は,弘法大師が42歳の厄年に,自身と人々の厄難を除くために開創されたと信じられている。
▼般若心経(はんにゃしんぎょう)
仏教の教えを二百六十二文字にまとめたもの。
般若心経を唱えること,写経することは,大般若経六百巻を読むことに等しいくらいの功徳がある。
また,全ての苦厄が除かれるともいわれている。
▼ご宝号(ごほうごう)
南無大師遍照金剛。
「南無」とは,帰依すること。
「遍照金剛」とは,弘法大師が唐の都,長安で恵果阿闍梨から与えられた灌頂名。
つまり,弘法大師の教えを信じ,自分を弘法大師に任せるという意味。
▼ご本尊
寺院の本堂には,ご本尊が祭られている。
ご本尊とは,その寺院の属する宗派で定められた礼拝の対象となる仏像や曼陀羅,掛軸などのこと。
▼御影(みえ)
御影は,札所のご本尊の描かれた絵札で,納経の際に頂くことができます。
御影帳でアルバムの様に利用したり,表装される方もおられます。
一般的に「おすがた」と呼ばれています。
▼同行二人(どうぎょうににん)
巡拝する時,たとえ一人であっても,常に弘法大師と一緒という意味。
複数で巡拝していても,個人対弘法大師ということで,人数は常に二人である。
▼御詠歌(ごえいか)
お勤めの最後に謳う和歌。
内容は,札所本尊の功徳や霊験,札所周囲の風景を謳ったものが多く,経文読誦と同じ功徳があるといわれている。起源は不明。
▼打つ
お遍路さんが,札所を巡拝することを「打つ」という。
これは,昔,木の納札を札所の本堂や大師堂に打ち付けていたことに由来している。
今では,納札は,木から紙になって「打つ」姿は見られないが,言葉だけは残った。
▼順打ち
基本的な巡拝方法。
発願所から順番に,第一番,第二番・・・と結願所まで順を追って巡拝することを「順打ち」という。
▼逆打ち
発願所から順に打つのではなく,結願所から逆に発願所まで打つこと。
逆打ちすると,弘法大師に会えるという言い伝えがあるが,順打ちよりも道が険しいので,多くの困難を伴う。
逆打ち一回は,順打ち三回の功徳やご利益があるとも言われている。
逆打ちの始まりは,伊予国の長者,衛門三郎が,自分の非を悟り,弘法大師に会いたい一心で,霊場を逆から廻ったのが始まりとされている。
▼打ち留め
その日,巡拝の最終札所を打ち終えること。
▼通し打ち
全ての霊場を,一度に打ち上げること。
▼区切り打ち
区間を区切って,打つこと。
▼一国参り
一つの県を一国(阿波,土佐,伊予,讃岐)としてお参りすること。
▼発願(ほつがん)
巡拝を始めようと思うこと。
最初の札所(第一番)を打つこと。
一番札所 霊山寺でなくても,巡拝を始めた最初の寺を発願の寺と呼ぶ。
▼結願(けちがん)
四国八十八ヶ所全ての巡拝が終わること。
満願(まんがん)ともいう。
番号に関係なく八十八ヶ所目が結願の寺。
▼お礼参り
無事に巡拝できたことの報告とお礼の参拝を,打ち始めの札所ですること。
四国八十八ヶ所巡拝の場合は,弘法大師の入定地である高野山 奥の院にも参拝する。
▼遍路転がし
転倒しそうになるくらいの急な坂道がある難所。
▼納経(のうきょう)
写経した経典を寺院に納めること。
現在では,読経も写経と同等の功徳やご利益があるとされている。
以上,参考にされて下さい!
2008-03-21(Fri)
そろそろ,春遍路の季節になりましたので,整理の意味を兼ねて遍路用品の基礎知識を簡単に説明しておきますネ(^◇^)┛
▼菅笠(すげがさ)
歩き遍路さんの日除け,雨具に最適!
靴を脱いで入室する場所では,笠をとる。
▼白衣(はくえ)
お参りの正装具。遍路としての自覚にもなり,一目見て遍路と分かる利点もある。
▼輪袈裟(わげさ)
お参りの正装具。トイレなどの不浄な場所では,取り外す。
▼金剛杖(こんごうづえ)
お大師さんの化身と言われているので,常に大切に扱う。
宿では,まず,杖の先を洗い,部屋の床の間にお祭りする。
橋の上で杖をついたり,トイレなどの不浄な場所には,持ち込まない。
▼経本(きょうほん)
四国八十八ヶ所霊場用のものか,真言宗の勤行次第を使用する。
▼数珠(じゅず)
念珠(ねんじゅ)ともいい,真言宗用のものを使用する。
サイズは,二つの親玉(大きい玉)を左右に伸ばしたときの長さを計る。
一般的には,8寸(24cm)が女性向け。1尺(30cm)が男女兼用。1尺2寸(36cm)・1尺3寸(39cm)が男性向け。1尺3寸(39cm)〜1尺6寸(48cm)が寺・修行者向けになります。
合掌礼拝の時には,軽く三回摺る。
▼納札(おさめふだ)
住所,名前,願い事を書いて,各札所の本堂と大師堂の納札箱に納める。
納札の種類は,結願の数によって,6種類ある。
白札/1〜4回
緑札/5〜6回
赤札/7〜24回
銀札/25〜49回
金札/50〜99回
錦札/100回以上
▼納経帳(のうきょう ちょう)
納経帳は,本人一代限りのもので,何回も納経可能(重ね印という)。
ご本人が亡くなった時に,一緒に棺に入れて頂き,あの世に持って行きます。
▼納経掛軸(のうきょう かけじく)
納経掛軸は,1回だけの納経で,結願後,表装する。
家を代々守り続けると言われています。
▼納経白衣(のうきょう はくえ)
納経白衣は,ご本人一代限りのもので,納経も1回だけです。
シワになりやすいので,丁寧に取り扱い,洗ってはいけない。
また,ご本人が亡くなった時に,着せて頂き,あの世に着て行きます。
納経用の白衣は,ご宝印を頂く箇所が,決まっているので,最終的に綺麗に仕上がる。
▼頭陀袋(ずたぶくろ)
納経帳や線香・ローソクなど,遍路用品のほとんどを収納できるので便利。
▼線香・ローソク
お参り用のものが販売されている。
ローソクは,家庭用のものより一回り大きく,線香は,屋外でも火が付きやすい。
▼持鈴(もちすず)
持鈴の音は,仏様の好む音で,魔除けの音でもある。
また,読経の時の句読点の意味も持っている。
以上,参考にされて下さい!